最初にやめる理由はたいてい同じ
やる気が高いうちに無理な目標を立て、数日で筋肉痛か故障が来て、休んでいる間に習慣が切れます。体力が足りないのではなく、始める速度が速いのです。最初の1か月の目標は記録ではなく「走る日が週に3回ある状態」を作ることです。これを1か月保てれば、その先はずっと楽になります。走ることを予定に組み込んでおくのも効果があります。「時間があれば走る」ではなく「火・木・土の朝7時」のように曜日と時刻を決めておけば、走るかどうかを毎回迷うための意志の力が減ります。前の晩に運動着を出しておくといった小さな準備も大きく効きます。
歩きと走りを混ぜる
最初から30分続けて走る必要はありません。1分走って2分歩くのを10回繰り返すところから始め、週ごとに走る時間を少しずつ伸ばす方法が、故障せずに最も早く進みます。息が上がって話せないほどなら速すぎます。歩く区間を恥ずかしがる必要はありません。歩きをまぜながら続ける人の方が、ずっと走り続けて疲れはててやめる人より、結局遠くまで行けます。
- 1週目: 1分走る + 2分歩く を8〜10回
- 2〜3週目: 走る時間を2〜3分に伸ばす
- 4週目: 途中で歩く時間を減らす
- 会話ができる速さを保つ
距離は一度に増やさない
週の総距離を急に増やすと、筋肉より先に腱と関節に負担がかかります。よく使われる目安は、一週間に10%程度ずつ増やすことです。遅く感じますが、故障で数週間休むより結果的にずっと速く進みます。週の距離の代わりに週に走った時間を基準にしても同じ原則があてはまり、初心者にはむしろ時間の方が扱いやすい基準です。
靴と路面
ランニングで装備と言えるのは靴だけです。クッションがへたった古い運動靴は故障の危険を大きく上げます。店で足の形と着地の癖を見てもらって選ぶのが最も確実です。路面はアスファルトより、トラックや土の道の方が関節への負担が小さくなります。靴は足がむくむ午後か夕方に、走るときにはく靴下をはいたまま試すのがおすすめです。
最初の8週間の組み立て
最初の二か月は「30分止まらずに走ること」を目標にするのがちょうどよいでしょう。日程はおおまかな枠にすぎず、ある段階がつらければその週をもう一度くり返してもまったく問題ありません。走る日のあいだには一日休むか、歩く日をはさみます。
- 1〜2週目:1分走る+2分歩くを8〜10回
- 3〜4週目:2〜3分走る+1〜2分歩く
- 5〜6週目:5〜8分走る+1分歩く
- 7〜8週目:歩かずにゆっくり20〜30分
- 毎回、前後に5分ずつ歩いて始めと終わりにする
呼吸とフォーム
息が苦しすぎるなら、ほぼ必ずペースが速すぎます。鼻だけで吸わなければいけない、何歩に一回吸わなければいけない、といった決まりにしばられる必要はなく、楽に会話できる程度の速さを保てば呼吸は自然に整います。フォームはいくつかだけ覚えておけば十分です。視線は前方の遠くに、肩の力を抜いて下げ、腕は軽く前後に振ります。歩幅を無理に広げると足が体よりずっと前に着地し、ひざとすねへの衝撃が大きくなるので、歩幅は狭めにして歩数を少し増やす方が負担が少なくなります。
よくある失敗と天気
初心者ランナーによくある失敗は、毎回自己ベストに挑むように走ること、アプリの平均ペースを気にして休みの日にも走ること、痛み始めたのに「もう少しだけ」と続けることです。記録は走る日が積み重なれば自然によくなります。天気も考える必要があります。暑い日は気温の低い早朝や夕方に走り、ふだんよりペースを落として水を持っていきます。寒い日は走り始めに少し寒いと感じるくらいの服装にしないと、途中で汗びっしょりになります。大気汚染がひどい日は室内の運動に切り替える方がよいでしょう。
痛ければ休むことも練習のうち
筋肉痛は二日ほどで治まりますが、関節や腱がずきずきする痛みは別物です。走っている最中に痛む、あるいは翌日も同じ場所が痛むなら、数日休む方がよいです。痛みを我慢して走り続けると、数週間休むことになります。
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